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ポピパ『Moonlight Walk』が最高で至高の極み

 

ポピパ、もといPoppin'Partyに『Moonlight Walk』という楽曲がありますよね。

わたしは

この曲が

大好きです!!!!!

なぜこの曲に魅了されるのか…見当はついています。ズバリ、ドラマチックだからです。また、香澄が歌うからこそのエモさがあります。本記事では歌詞を辿りながらその所以を語り尽くしたいと思います。

 

*****

『Moonlight Walk』

作詞 中村航 氏

作曲 日高勇輝

 

銀色の月明かりが

夜の隙間から呼んだけど

囚われてた

 

誘うキミの声と

指先が描く音色

ねえ もう怖くないから

1番Aメロです。さっそく来ました、この「月明かり」というワード。そもそも曲名が『Moonlight Walk』なので当然ですが、この曲は月に焦点が当てられていることが冒頭で明かされます。

 

幼い頃にの鼓動を聴き、高校生になってのシールを追いかけてランダムスターを見つけた香澄。そんな香澄が結成したPoppin'Partyの楽曲では、歌詞に「星」が散りばめられていることが少なくありません。それもそのはず、ほとんどを、に縁のある香澄が作詞しているという設定だからです。

 

一方、Moonlight Walkで登場するのは「月」。曲名にさえなっています。ここで、この曲は“作られた世界観のもとで歌われている曲”であることが分かるのです。まあ、異世界転生系アニメのED曲なので必然かもしれませんが。

 

キミとの“永遠”を信じていいでしょ?

ここのBメロ、香澄の歌い方がめちゃくちゃツボです。とくに「でしょ?」のところ。「でしょ!?」でもなく「でしょ?!」でもなく「でしょ?」。絶妙なはてなマークが表現されています。まるで、“信じていい”ということが分かりきっているような、ある種の宣言のような清々しさがあります。「でしょー」と伸ばすのではなく余韻を残しつつ「でしょ」と良い塩梅で言い切っているのもポイントです。

 

Walking in the Moonlight

ずっと キミと歩いていこう

道の先は 誰も知らぬEldorado

Singing in the Moonlight

そっと 歌いながら探そう

声重ねて 迷わないように

Fly Me to the Moon!

サビです。

最高オブ最高。

歌詞、歌い方共に最高です。

 

まずは歌詞。「誰も知らぬEldorado」とありますが、Eldoradoとは黄金郷・理想郷のことです。つまり、理想郷へと続く道を、ずっとキミと歩いていこうと歌っているわけです。冒険譚のようでワクワクしますね。ですが、ポピパの曲と考えると少しだけ“らしくない”ですね。ポピパといえば、日常を楽しく、ときに情熱的に、ときにエモーショナルに切り取った楽曲が多いです。そして等身大の自分達をしっかりと見つめて歌っています。そうなってくると、

Walking in the Moonlight

ずっと キミと歩いていこう

道の先は 誰も知らぬEldorado

はポピパの方向性とズレてしまうような気がするんですよね。理想郷は、あくまで想像上の世界ですから。理想を追い求めるのは良いとしても、地に足がついていない感じがしてポピパらしくありません。しかし、先述した通りこの曲は“作られた世界観のもとで歌われている曲”です。何も問題ありません(高速手のひら返し)。しかも日常・等身大を得意とするポピパが歌うことによって、より歌詞を印象的にしていると言えます。

 

あと、最後の

Fly Me to the Moon!

が唐突で笑えます。今まで月明かりの下を歩いていたのに急に「あの月に連れてけ!」と言ってきました。も、もしや理想郷とは月のことだった?!ここはポピパらしさが垣間見えていて好きです。

 

続いて歌い方について。

①Walking in the Moonlight〜

②Singing in the Moonlight〜

とで対になっています。聴き比べてみれば分かると思いますが、①はWalking in the Moonlightといった感じに、アクセントをつけて力強く歌っています。サビの入りとしてもインパクトがありますし、先述した冒険譚な感もあります。対して②は流れるように歌っていて、まさしく歌詞の通りですね。歌を口ずさむように歌っています。サビに入ると、まず力強く歌ってリスナーの心を掴み、次いで同じメロディーを違った形で歌う。聴いていて飽きません。

 

水面に映る月影

両手で掬い上げればGoodbye 儚い夢

 

閉じた瞼くすぐる光が 道しるべだよ

ほら もう迷わないから

2番Aメロです。

【現代語訳】

水面に月影が映っている。それを両手で掬い上げようとしたら水面が乱れて月影も消えてしまった。儚い夢のようだ。

目を閉じてもなお瞼の裏に浮かぶ月光が道しるべになる。もう迷わない。

 

古典の授業みたいですね(笑)

それにしても、こんな情緒たっぷりな歌詞を香澄が歌っていると考えると、こう……クるものがありますね。成長したなぁとしみじみ…ガルパの3Dライブに追加してくれませんかね?きっと香澄がどんな表情をしていてもエモいって騒ぎます。

 

キミと夜明けを待ってもいいでしょ?

1番と同様、このBメロの「でしょ?」がツボです。

また、この歌詞については後に語りますので重要です。頭に入れておいてください。

 

Walking in the Moonlight

もっと キミと見つめていたい

道の途中 森の中の謎迷宮

Shining in the Moonlight

ずっと 迷い続けていたい

内緒の歌 夜が明けぬように祈ってる

サビです。

至高オブ至高。

至高の極みです。

 

Walking in the Moonlight〜

Shining in the Moonlight〜

の歌い方の対比が素晴らしいのは1番のところで申し上げたとおりです。2番では「Shining」になっていますね。1番の「Singing」では歌うように歌っていると感じますが、2番では輝いているように聴こえるから不思議です。さすがに幻覚かもしれない。

 

Shining in the Moonlight

ずっと 迷い続けていたい

内緒の歌 夜が明けぬように祈ってる

「内緒の歌」とは、1番に出てきた

Singing in the Moonlight

そっと 歌いながら探そう

で歌っていた歌でしょう。つまり、この“歌”は祈りの歌。月明かりに照らされて、ずっと迷い続けていたい。内緒の祈りの歌を歌いながら、夜が明けないように祈っている。

そして、注目したいのが

ずっと迷い続けていたい」です。

1番サビで

迷わないように

と言っているし、2番Aメロで

もう迷わないから

と言っているんですよね。迷わないように努めているんです。にも関わらず2番サビで吐露された「迷い続けていたい」という本音。これを素直で前向きで一生懸命な香澄が歌っているという事実。

あぁ…儚い…

そもそもこの歌詞、あまりポピパっぽくないですね。多くのポピパ曲では「悩み迷いながらも前に進んで行こう」といった前向きな感情が歌われているので、この、後ろ向きとは言わないまでも「ずっとここに止まっていたい」「彷徨っていたい」という感情が読み取れるのは珍しいです。普段なら絶対出てこない歌詞でしょう。先述したように、これを正反対のイメージを持つポピパが歌うことで歌詞がいっそう印象的になりますし、『Moonlight Walk』の世界観が際立つのだと思います。

 

…さて、まだ頭に入っていますか?

キミと夜明けを待ってもいいでしょ?

の歌詞を。

ここで2番サビの最後を振り返ってみましょう。

夜が明けぬように祈ってる

キミと夜明けを待ってもいいでしょ?とお伺いを立てたにも関わらず、舌の根も乾かぬうちに夜が明けないように祈っちゃってるんですよ!夜明け待ってたんじゃないの?!ねえ!

 

……とまあ粗探しはここまでにして、この矛盾しているような歌詞を深読みしてみたいと思います。

キミと夜明けを待ってもいいでしょ?

キミと夜明けを待つ=夜明けまではキミといっしょにいられるということです。

夜が明けぬように祈ってる

なぜ夜が明けないように祈るのか。それはいつまでもキミといっしょにいたいからです。夜明けまではキミといっしょにいられる。だけど夜が明けてしまったらキミといっしょにいられなくなってしまう。だから、キミと夜明けを待ちながらも、祈りが込められた内緒の歌を歌いながら夜が明けないように祈ったのでしょう。

「キミと夜明けを待つ」ことを表明しているにも関わらず、心の内では「ずっとキミといっしょにいたい、夜が明けないでほしい」と祈ってるの、

“““良”””すぎる……素直になれよ、もう…

 

今夜の月を覚えておこうね

ヒエエエエエエエエエエ!!!!!!!!!!!!!

なに!!!何だこれ!!!!!エモすぎる!!!!!!!頭おかしくなる!!!こわい!!!

 

取り乱しましたごめんなさい。

個人的に、この曲をドラマチックたらしめているのはこのCメロに拠る部分が多いと思っています。

今夜の月を覚えておこうね…って、まるで今日限りみたいな言い方じゃないですか。

いままで

キミとの“永遠”を信じていいでしょ?

とか

ずっと キミと歩いていこう

とか

夜が明けぬように祈ってる

とか言ってキミとずっと一緒にいたい!と歌ってきたのに、何だか物悲しい「今夜の月を覚えておこうね」。諦念さえ感じさせます。どれほどの間キミと一緒に歩いてきたのかは分かりませんが、とうとう別れのときが来てしまったのでしょうか。今まで自分たちを照らしてきた月を見上げて物思いに耽っている様子が目に浮かびます。

 

最初にこの曲を聴いたときは、2番終わりまでは「カッコイイ系の曲だな〜それでいてファンタジックな感じなのかな?というか星じゃなくて月なんだ〜」なんてノリノリで聴いていたのですが、Cメロを聴いた途端、イメージがガラリと変わりました。

 

な……なんてドラマチックなんだ!!!

 

すっかり魅了されてしまいました…

 

Walking in the Moonlight

ずっと キミと歩いていこう

道の先は 誰も知らぬEldorado

Singing in the Moonlight

そっと 歌いながら探そう

声重ねて 迷わないように

Fly Me to the Moon!

Cメロで撃ち抜かれたあとのラスサビです。

1番のサビと歌詞は同じですが、歌い方には違いが見られます。まるで祈りを捧げるように、噛み締めるように歌っているのです。あの、何だか終わりを感じさせるCメロからのこれですよ…もう大興奮です…興奮しすぎて呆然とします…

 

まとめ

歌詞だけ見ても充分ですが、等身大な日常に寄り添っているポピパが作られた世界観の曲を歌うからこそ、ドラマチックさがより際立っているのだと思います。ポピパを知っている人ほど刺さる曲なのではないのでしょうか。

Moonlight Walk

Moonlight Walk

  • Poppin'Party
  • アニメ
  • ¥255

ここまで読んでくださりありがとうございました。やっぱりポピパさんは最高や〜!

WANDS『大胆』がヤバすぎる

 

本記事では、WANDSの『大胆』について語りたいと思います。

TVシリーズ特別編集版「名探偵コナンvs.怪盗キッド」のテーマソングです。

 

ものすごく大事なことなので確認させていただきたいのですが、『大胆』の歌詞に出てくる「君」は、コナンくんのことなんですか?大事なことなのでもう一回聞きますけど、コナンくんのことなんですか?

と、WANDS様に確認したくなった人は私だけではないはず。

 

WANDS様ご本人達に直接聞けるはずもないので代わりにGoogle先生に聞いてみたところ、TVシリーズ特別編集版の公式サイトにコメントが載っていて、柴崎さんが「曲中はコナン君、怪盗キッド二人の心の動きをドラマティックに描けたら良いなと思って作りました」と仰っていました。つまり「君」とはコナンくんのことだと…?エッ……あなたご自分で何を言っているのか分かってます?(理不尽)

いざ答え聞かされると反応に困る…だってそうなるとだってヤバいんだもん(動揺)

 

*****

『大胆』

作詞 上原大史

作曲 柴崎浩

 

月明かり照らす夜が

この心騒つかせる

何度目だろう また悪夢が無邪気に

想いを阻んでゆく

 

何度でも受けて立つさ

たとえば命が尽きたとしても

来世で取り返してやる

1番Bメロまでです。キッドの活動目的に掛かっていると思われます。「月明かり照らす夜が この心騒つかせる」のは、月明かりがいつか真実を暴きだすから。ビッグジュエルがパンドラかどうかを明らかにしてくれる月明かりは、否応なくキッドの心を騒つかせてしまうのでしょう。あくまで表には出さずに。

「また悪夢が無邪気に 想いを阻んでゆく」…普段飄々としてるのに悪魔に苛まれる系の怪盗、控えめに言って“良い”ですね。

あと「取り返してやる」が可愛い。

 

大胆に君の心を拐って

夜の風に乗り 輝ける星へ

いつだって空を駆け抜け 迎えに行くよ

どんな宝石さえも霞むような 君を––––

サビ、歌詞があまりにもキッドすぎる。キザでハートフルな怪盗さんすぎる。メロディーも疾走感と浮遊感があり、まさしく『大胆』な感じ。キッドにピッタリです。

「君の心を拐って」は、予告状を出してコナンくんの興味をひくことでしょう。コナンくん本人もノリノリで現場に乗り込んでますからね。そして、そんなコナンくんのもとへ空を駆け抜けて現れる。それを「迎えに行くよ」って言ってるのがとてもキッドらしい。というか、実際に迎えに行ってたときありましたよね。記憶に新しいのは、劇場版『紺青の拳』で京極さんとのバトル中にナイスアシストしたアーサーくんもといコナンくんのことを迎えに行った、あの場面でしょう。筆者は、キッドに抱えられて空中飛行のお供するコナンくんが大好物です。

「どんな宝石さえも霞むような君を」て…ちょ、おま……

キッドは、何をもってコナンくんのことを“どんな宝石さえも霞むような君”と表現しているのでしょうか。自分とは相容れぬ、探偵としての真実を追い求める生き様でしょうか。はたまた、どんな真実であれ見通してしまうブルーサファイアの如き瞳でしょうか。何にせよ、キッドにとってはどんな宝石よりもコナンくんが輝いて見えているということですか…そうですか…(瀕死)

 

遠い街 向かう途中

濡れる頬を拭いながら

虹彩に映り込んだ 幾千の星が

やるせない過去 溶かすように

 

やれるまで やってやるさ

たとえば世界が滅びたとしても

必ず取り返してやる

2番Bメロまでです。空を駆け抜けるキッドは、障壁物もなく星空を観察し放題なんですよね。ときには幾千の星を目の前にして感傷に浸るなんてこともあるのでしょう。

相変わらず「取り返してやる」が可愛い。

 

大胆に君の心を拐って

鳥のように翼を広げながら

いつだって空を駆け抜け 迎えに行くよ

どんな哀しみさえも癒すような 君を––––

やっぱりどちゃくそカッコいいサビです。

「鳥のように翼を広げながら」は、ハングライダーを広げて空を駆け抜けているということでしょう。

「どんな哀しみさえも癒すような君を」て…ちょ、おま……

キッドにとってコナンくんは好敵手でありながら哀しみを癒す存在になっているということでしょうか。いや、好敵手だからこそ哀しみが癒せるのか?まあでもコナンくんセラピーって本当にありますからね。復讐に燃えていたエレニカの心をそっと溶かした実績があります。抱きしめることで

 

何があろうと

どんな壁があろうと

君の事を もう離さない

この悪夢から 連れ出して

Cメロです。これより前まではポーカーフェイスを崩さず常に大胆不敵な笑みを浮かべているキッドを想像させるような歌詞でしたが、ここのCメロでキッドはポーカーフェイスを少し崩している感じがしませんか?大抵の人には分からないようなその変化でも、コナンくんは憂いのような何かを読みとる。そしてキッドはそのことを分かっている。それでも見せちゃう。「この悪夢から 連れ出して」って。ヒィ〜

再び、劇場版『紺青の拳』を思い出しました。今度はアーサーくんもといコナンくんに発明品を返し、真実を解き明かしてくれと頼んだあのシーンを。

 

普段飄々としてるのにふとしたときに翳りを見せる系の怪盗、すこぶる“良い”ですね。

 

大胆に君の心を拐って

夜の風に乗り 輝ける星へ

いつだって空を駆け抜け 迎えに行くよ

この光は渡せない誰にも

どんな宝石さえも霞むような 君を––––

ラスサビです。

ここで初登場のフレーズがありますね。

「この光は渡せない誰にも」

ん〜〜〜?????

自分の好敵手はコナンくんだけだ。コナンくんが他の誰かと対決するなど許さんぞってコト?!この怪盗さん独占欲がお強いことで…というより、コナンくんが罪深き男すぎるんですよね。仕方ない。

ちなみに「光」と書いて「かがやき」と読みます。ニクいね、WANDS

キッドにとって、コナンくんは悪夢から連れ出してくれる“““光”””なんだ………

そりゃあどんな哀しみさえも癒してくれるはずですわ…

 

総集編映画の予告映像で1番のサビ部分を何度も聴いていましたが、初めてフルで聴いたときリアルに声出ました。「えっ」って。だっておかしいもん。こんなことあるはずないもん。オタクの妄想みたいな歌詞がどちゃくそカッコいい曲で現実になるはずないもん。大泥棒×名探偵の軌跡振り返り映画のテーマソングになるはずないもん。

 

それにしても、作詞の上原大史さんのキッドとコナンくんに対する解像度ヤバいですね。それをドラマティックに仕上げた作曲の柴崎浩さんもヤバい。ここで言う「ヤバい」は“「素晴らしい」を超越した何か”です。ご承知おきを。

 

大胆

大胆

今回の『大胆』然り『RAISE INSIGHT』然り、WANDS様に胸熱コンビを歌わせたらピカイチですね。これからもずっとコナンに携わっていてほしいです。そしていつか劇場版の主題歌も担当していただきたい…!